思い出の作品達 第三十三回 「ランドストーカー〜皇帝の財産〜」

ランドストーカー~皇帝の財宝~ MD【メガドライブ】

ランドストーカー~皇帝の財宝~ MD【メガドライブ】




 昨日書いた「シャイニング・フォース2」を購入して暫く後に、親父がいつの間にか購入してきていた作品。
 何でも『安かったから』との単純な理由で買ってきたらしいが、買う前に中身を確認しろと言いたい。
 理由は言うまでも無い、本作が『ARPG史上でもかなりの高難易度を誇る作品だった』事実である。
 斜めからの固定見下ろし視点によるゲーム画面は操作ミスを誘発する様な構成になっており、謎解きも頭を使うものから指先の器用さを競うものまで揃い踏み。故に少々慣れてもダメージ必死な状況にも関わらず回復アイテムの所持に上限が厳しく、更には経験値制では無くアイテム入手制(ライフ上昇アイテムの入手)による成長方式である為に、所謂『稼いだ後の力押し攻略』も出来ない有様……もはや言うまでも無いだろう、親父は序盤にてとっとと匙投げた。曰く『ややこしいから苦手や』らしい……まぁ今から思えば、晩酌しながらアクション要素の多い作品をプレイする親父にとって、ただでさえややこしいモノは酔いも手伝って余計に辛くなっていた事は想像に難くない。
 以後親父のゲーム熱はMDから逸れる事になるが、多分それは幸運だったのだろう。発売された作品の大半がアクション・シューティング系に占められていたMDは、中年ゲーマーには厳しい市場だっただろうから。
 
 そんな父親に反して、当時小学生だった俺は本作の高い難易度と魅力的な世界観にのめり込んでいった。丁度同じ様な時期に「ゼルダの伝説神々のトライフォース〜」を攻略してARPGに飢えていた時期だったのも手伝って、今の俺からは考えられないほどに努力と集中力を発揮して、遂にはラストダンジョンにまで到達してしまったのだ……まぁ、そこで俺も投げたけどな。当時最盛期を迎えていたSFCにて魅力的な作品が次々発売されていたし。