思い出の作品達 五十一回 「SDガンダム外伝2 円卓の騎士」

SDガンダム外伝2 円卓騎士

SDガンダム外伝2 円卓騎士

 
 
 エンカウント率が激高く、その上敵を倒したところで然程意味が無く、裏技を使えば序盤から資金MAXにしたり最強の武具を手に入れられたりする。前作に当たる『SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 大いなる遺産』が版権モノRPGとしては良作だっただけにそのバランスの崩壊っぷりには驚きを隠せないが、RPGとしての出来はイマイチながらゲームとしてはそこそこの出来に仕上がっていたりする。
 さて、本作の特徴と言えば『最大13人まで組む事が出来る大人数パーティ制』『レベルアップは経験値制ではなく仲間の加入時に固定値分上昇』『各種数値をカスタマイズしてオリジナルの武器を作成可能』辺りが思いつくが、その特徴的な要素全てが長所であり短所となっている事に気付かされる。原作に登場した多彩なキャラクターを余すところ無く登場させたと言えば聞こえが良いが、人数が増える終盤になるとオートでタコ殴りするだけの戦闘を(高いエンカウント率とも相まって)余儀無くされる大人数制。経験値稼ぎを必要としないと言えば好意的に捉える事も出来るが、ただでさえ面倒臭いだけの戦闘を単なる頻発する作業にまで貶めた特有のレベルアップ制。真面目にやればオリジナルの武器にて楽しめるだろうが、誰でもつけそうなベタな名前にとんでもない特殊効果を盛り込んだが故に、難易度崩壊を招いたカスタマイズシステム。
 ただ、ストーリーは貴種流離譚を少年漫画風にアレンジした王道の中の王道であるし、サウンドやビジュアル面での演出も中々に楽しめる仕上がりになっている為、戦闘面でのバランスにさえ目を瞑ればそこそこ遊べる作品ではある。
 
 そう言えば、エンディングでネタ振りしていた聖機兵物語編のゲームはいつになったら発売されるのだろうか。(いい加減忘れろよ。)