ゴールデンアイダークエージェント(GC版)

 今回の主人公は007(ピアース・ブロスナン)……では無い。片目が金色の義眼な元00エージェントであり、舞台は原作準拠であるなら1960年代のアメリカ……だと思うが、多分違うと思う。
 その暴力性からMI6を解雇された主人公の下へ闇社会に暗躍する富豪ゴールドフィンガーからスカウトのオファーが届く。その内容は『組織を裏切ったドクター・ノオを始末するのに君の力が必要だ、それに君の素質は高く評価している』といったものである。片目を奪ったドクター・ノオへ復讐する為に彼はその申し出を承諾し、闇社会へと飛び出してゆく。
 シナリオはかつての悪役たちが顔を並べまくるクロスオーバーもの。しかし、幾らなんでもドクター・ノオ(1962年『007 ドクター・ノオ』)とオーリック・ゴールドフィンガー・オッドジョブ・プッシー・ガロア(1964年『007 ゴールドフィンガー』)とフランシスコ・スカラマンガ(1974年『007 黄金銃を持つ男』)とゼニア・オナトップ(1995年『007 ゴールデンアイ』)が同じ作品に登場するのはやり過ぎだろう。特に後者の二人は無理やりすぎると思うのだが。
 前作が(たぶん北米市場で)不評だったのか、今回は再びFPSに戻った……別に嫌いじゃないけど、何でアメリカ人はこのシステムが好きなのか理解出来ない。リアルなのかもしれんが、状況把握し辛いから出来れば主観視点だけじゃなくて後方視点モードも準備してほしい。後、オンライン対戦機能をGC版にも搭載しやがれElectronicsArts。ブロードバンドアダプタ持ってるのに使えるのが『実況パワフルプロ野球10』と『ファンタシースターオンライン』だけなのは寂しすぎる。
 まぁ、64時代に対戦で盛り上がった人とか007シリーズが好きな人は買いだと思う。因みに今回は攻略時間によってではなく殺害件数や特殊アクションで発生したポイントに応じて特典機能が開放されるので、忙しいプレイが苦手な人にもお奨めできるかもしれない。