今日のおすすめ『貴志祐介「クリムゾンの迷宮」』

クリムゾンの迷宮

クリムゾンの迷宮




 サイコ・ホラーと言えば個人的にはこの人を思い浮かべる。
 突然つれて来られた未知の世界、そこから始まるサバイバル・ゲーム、他の参加者達との駆け引き、変貌してゆく『鬼』、交差する生と死……この作品を初読した際に受けた衝撃に匹敵するものは、遥か昔にスティーブン・キングの「死のロングウォーク」を読んだ際のそれぐらいのものである。
 恐怖小説としては一級品、ただし一部描写が激しすぎる箇所があるので人を選ぶかもしれない。俺はおすすめする。