思い出の作品達 五十八回 「ファイナルファンタジー4」

ファイナルファンタジー4

ファイナルファンタジー4

 
 
 カインをどうにか倒そうと粘った奴は俺だけではあるまい。(一応理論上可能だったっけか?)
 
 以前紹介した不倒城の記事にて指摘されていた事だが、本作から方向性がはっきりと切り替わったであろう転換点の一つな作品。ここを契機に映像美を中心とした視覚的表現へ過剰傾倒し映画的表現を取り入れた作風に突っ走っていくんだよな。(尤も、SFC時代はハードの機能的制限からまだまだ一応はゲーム的色合いが強かったが。)
 ハードをFCからSFCへ移した事により可能となった様々な表現と、飛躍的に増えた容量を活かしたRPGとして大々的に発売し一躍DQと並んで二台看板と呼ばれる地位へと躍り出る契機となった作品。(知名度自体はFF3の段階からかなり高くなってはいたが、本作にてDQより先んじて新ハードで作品を発売出来たのは非常に大きい飛躍点となっただろう。)
 個々の要素としては、従来のターン制バトルへ時間の概念を取り入れた(その後のシリーズ作品に受け継がれることとなる)画期的なシステム『ATB』の導入や、FC時代から高い評価を受けていたBGMの更なる進化。或いは生死や愛憎を強く打ち出しとりあえず横恋慕な竜騎士が裏切るシナリオなど、当時の小中学生を夢中にさせるに足る質と量を兼ね備えており、発売後十余年を経た今日においても熱狂的なファンは耐えない……まぁ俺はFF2orFF3の方が好きだけど。
 
 暗黒騎士をどうにか倒そうとしたら呆気無く倒せた奴も俺だけではあるまい。