思い出の作品達 六十六回 「ルドラの秘宝」

ルドラの秘宝

ルドラの秘宝

 
 
 SFC末期≒SQUARE黄金期の後期に発売された一連のマイナー作品群の中でも尤もマイナーで最も秀作との呼び声の高い作品。『言霊システム』や『複数主人公による並列進行システム』など(画期的では無いにしろ)珍しいシステムを搭載し、プレイの進行度を『日数のカウントダウン』という形で提示してゆく手法など、手の込んだつくりになっている。
 また、マイナー作品ながらもグラフィックとサウンドは流石は□と思わせる充実振りで、シナリオや世界観/各種設定なども一切手を抜かない細やかな部分にも拘った作品として仕上がっている。ゲームバランスもインフレ路線に進みつつあった某看板作品と比べ、実に手頃で歯応えのある難度に整えてあると思う。
 だが、残念ながら単発タイトル故の知名度の無さや時代が既にSS/PS/N64等の次世代機へ移りつつあった狭間の時期であった間の悪さから、作品としては非常に良い出来であったにも拘らず残念ながら販売実績につながらなかった悲劇の作品。(今のSQUARE(-ENIX)にやらせると非常に不安だらけだとは思うものの)是非ともリメイク/移植が望まれるところだろうか。(或いはWiiにて配信するとか。)
 
 追記:ふと思ったのだが、本作はSQUAREにとっての『ダークハーフ』なのだろうか。いやまぁ、何となく感じただけなのだが。