思い出の作品達 八十九回 「ラストバイブル3」
- 出版社/メーカー: アトラス
- 発売日: 1995/03/04
- メディア: Video Game
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デバッグモード標準搭載な作品……いや、嘘じゃないぞ。普通にプレイしていれば絶対に気付くしさ。
(戦闘開始直後の画面でスタートボタンを押すと、戦闘デバッグモードに突入する。)
いきなり、全てを失った一人の男が吹雪く雪原を歩む場面から流れる本作……しかし、物語はそういった暗さを感じさせない明るさと陽気さに溢れた山間の村と舞台に愉快な仲間達と共に始まりを迎える。家族や友人達と過ごす小さな世界、だが突然その平和は破られ少年達は運命の濁流へと投げ出されてゆく……
ほのぼのとした外見とは裏腹に、中身は(舞台を完全な異世界に設定しているものの)相変わらずのメガテン風味。人は死にまくり、悪役は跳梁跋扈し、悪魔は巷に溢れかえっている。作中世界に深く傷痕を残す『戦争』というテーマも重く物語に圧し掛かっており、一見(本当に一見でしか無いが)夢溢れる物語に見せかけておいて、実際には後年になって思い返しても十分深く考えさせられる作品となっている。
システム的には(仲魔が成長したり、彼/彼女らの装備を変更できたりするが)従来のメガテンに順ずる形となっており、シリーズをプレイ済みの人間ならば然程違和感無く馴染める事になるだろう。2身合体しかない辺りは初代に近いモノがあるだろうか。(突然変異や失敗などの要素があるにはあるが。)
難易度的には、結構シビアな設定になっている。何せ敵遭遇率が高いのと、特定地域にてほぼノーヒントで凶悪な隠し?ボスが仕込まれている事。或いは純粋に(当時から現代に至るまでのRPGとしては)敵自体の能力が若干高めに設定されている事や、若干緩和されているとは言えども相変わらず状態変化や能力変動の魔法が鬼の様に使えてしまう事等により、舐めてかかると思いっきり梃子摺る程度の難易度を秘めた作品となっている……いやまぁ、デバッグ使って敵入れ替えたりレベル上げ技使えばバランスもへったくれも無くなるけどさ。
SFCにてお薦めRPGを挙げろと問われれば、俺ランキングにてかなりの上位に食い込む本作。
未プレイならば是非とも一度お試しあれ。