思い出の作品達 第百十六回 「ドラッケン」

ドラッケン

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 擬似3Dグラフィックによる360°全方位に広がる世界、洋ゲー独特の不思議な世界観、フランス製という当時の日本人ゲーマーにとって目新しい期待感……結果はバーボンハウス。一体何人のゲーマーが本作を手に取り、投げ捨てたのだろうか。具体的な数は不明だが、供給数の割りに中古価格が非常に低迷している事からも人気のなさは窺えるのではないだろうか。しかし、今となってみれば『PCからの移植』『洋ゲーの移植』『しかも3D』……うわ、凄まじくハズレ臭漂っていたことが判る。今の俺達なら確実に様子見の後でスルーしていたに違いない。
 まぁ、今現在となってはそういった作品がコアゲーマーの間では非常に評価が高かったりする訳だが。TES4とかな。この辺りはその路線を延々と突き進み続け直接的な技術と間接的なノウハウを蓄積し続けたが故に生まれた作品……なのかも。いやまぁ、別段この会社がオブリビオン作った訳じゃないけど、欧米のゲームの風潮としてステレオタイプな印象として。
 
 さて、俺も軽く知人の家でプレイした事しかなく詳しい事は先程ぐぐる神のお告げで知っただけなのだが、本作は上でも述べたようにフランス製PCゲームの移植作品である。果てしなく広がりを魅せる世界と自由度を売り文句に発売されていた様な記憶があるのだが……自由度の高さと説明不足をセット販売するのは駄移植作の典型と言うべきなのだろうか。いやまぁ、然程プレイしている訳でもないのに扱き下ろすのは少々心苦しいところではあるが、俺自身の微かな記憶によれば『出来る事もすべき事も判らずにフィールドをえっちらおっちら歩いていたら敵に出くわしていつの間にか全滅してた』という程度の記憶しかないので、何とも言えん。
 まぁ、その頃俺(を始めとして、日本人のゲーマー)がプレイしていたRPGというのが良くも悪くもDQFFの影響下にある俯瞰視点のフィールドを移動するタイプが主流であり、(擬似)3Dな主観/第三者視点のRPGはあくまでコアゲーマー向けの作品だったというのがあり、慣れない視点や特徴的なシステムに戸惑ったが故にやり込む前に投げ出してクソゲとしてネタ扱いしていた感は拭えない。(個人的な見解だが、この手のFPV/TPVなRPGはある程度年齢が高く(空間把握能力や記憶力、判断力を身に付けて)ないと慣れる事が非常に難しいと思うし。)
 
 ただ、Amazonのレビュアーは結構良い評価を下しているようなので、慣れれば面白さを感じられるのかもしれない。元来、洋ゲーの移植モノにはその手の作品が多い訳だしな。そういった類のゲームは評価に困る。いやまぁ、繰り返す様だが俺自身プレイ開始してストーリーも判らないままに全滅した程度の経験しか無いから評価のしようが無く愚痴を言うぐらいしか出来ないという体たらくな訳だが。