思い出の作品達 第百十七回 「イース 1・2」

イース 1・2 【PCエンジン】

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 どうでもいいが、Amazonの出品者は吹っかけてないか?
 それとも、またPCEの中古市場って値上がりしてたりするのか?
 
 さて、本作はARPGの金字塔である「イース」シリーズの何度目だったか判らないリメイク作の一つであり、
 発売当時のレベルからしてずば抜けたグラフィックやムービーと、今も尚シリーズ最高と謳われる古代作曲/米光アレンジの楽曲がファンの間で高く評価されている作品である。まぁ、俺はFC→Eternalと入ったクチなので米光サウンドに思い入れが無かったりするんだが。(嫌いじゃないどころか、好きな部類ではあるけどな。)
 簡単な操作性、シンプルなシステム、王道な展開。『これぞ冒険譚!』と呼べる物語に誰でも親しみ易いシステムを載せた、初代リリース時に業界へ一石を投じた本シリーズだが、本作では当時最先端過ぎてまだまだ普及していなかった『記録メディアとしてのCD-ROM』を用いて(今も尚根強い信者が多い)高音質のサウンド・(あくまで当時は、だが)アニメと見紛うグラフィックという、後年において(3Dグラフィックを加え)PSにおける主要なムーブメントとなる要素を、一世代先取りして提供している……そう考えるとこの頃の日本ファルコム(やREDカンパニー等、PCEにおいてヒットを飛ばしたメーカー)がゲーム業界に残した影響は凄まじく大きいのかもしれない。いやまぁ、SFCでも規模は違えど同方向の風潮は十二分にあったけどな。あくまでその方向性のみに特化していたという面において。
 実際に本作を始めとして、日本ファルコムがPCEにてリリースした作品は高い評価を得ていたものが多い。CD-ROMという記録媒体を生かしサウンドやグラフィックを強化し、キャラクターボイスやアニメーションをも挿入した本作(の様なPCE作品)をプレイするクラスに一人はいた金持ちのたかしくん(仮名)を羨望の眼差しで見つめていた少年時代の思い出がある人が多いのではないだろうか。俺も、そういったたかしくん(仮名)の家で見せ付けられるSFCには有り得ないアニメや声を用いた演出に度肝を抜かれていた記憶が残っている。
 
 全世界的に圧倒的だったSFCと海外において健闘していたMDに押されて次第に市場を失って消えていった時代の徒花、PC-Engine
 そんなバブル期を象徴するハードにて、今も尚語り継がれていた名作が一つ。吹っかけ過ぎとは言えどもAmazonでは中古が3500円。
 ――――それが、今ならWiiで800Wiiポイントにて楽しめるというんだから、日進月歩の世の中は恐ろしいよなぁ。次は「Ys III 〜Wanderers from Ys〜」とか「Ys IV 〜The Dawn of Ys〜」とか「風の伝説 ザナドゥ」とかがリリースされそうで本当に恐ろしい。恐ろしいと思っているから任天堂その他関係各位は努力する様に。