思い出の作品達 第百三十一回 「ザ・コンビニ2」

ザ・コンビニ2 ベスト / ザ・コンビニ2 全国チェーン展開だ! / ザ・コンビニ2

ザ・コンビニ2 ベスト
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ヒューマン 2001-01-25
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starザ・コンビニ

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 「シムシティ」に始まった箱庭形経営シミュレーションから派生した、「テーマパーク」に端を発する『特定施設経営型SLG』の一つ。
 「シムシティ」が都市全体を、「テーマパーク」が小売・遊具等の複合施設であるアミューズメントパークを経営するのに対して、本シリーズでは「コンビニチェーン」の経営が主体となった経営SLGとなっている。本作はその二作目、
 (まぁ、PCゲームにまで遡れば「ホテル・ウォーズ」であったり「トップ・マネジメント」であったりと、特定種類の法人を経営するSLGってのは結構あったりするし、箱庭型に限定しても「A列車で行こう」という偉大な先達が存在してはいるのだが、「シムシティ」の後を引き継いで、といった意味だとこんな感じの系譜になる……筈。多分。)
 
 尤も、『コンビニチェーンの経営』と言う割には(プレイスタイルにも因るが)住宅地・公共施設の誘致をプレイヤーが積極的に行うことも出来たりするので、どちらかと言えば商業施設経営者による都市計画SLGと取れなくも無い。まぁ、無駄な投資を避けて現実のコンビニチェーンの様に市場占有率とそれによる利益のみを追求して店舗拡大/整理をモットーにプレイする事も出来るのだが……序盤が終わったぐらいで資金を投入して大型施設誘致→それによって生じる市場独占といった風に意図的な人口操作を行った方が早いんだよな。非現実なぐらいに商品利益率も高いから、異様に儲かるし。
 (これは、現実のコンビニ…に限らず小売業全般…が万引き/商品破損/期限切れなどによって生じる損失込みで価格設定しているのに対して、本作では商品の補充=補充→販売のみを模倣しているが故の非現実性かと思われる。また、24時間全ての商品を幾らでも補充出来るなど、流通/保管についても意図的にか無視されている点も見逃せない……ぶっちゃけ、あんなに簡単に小売業が軌道に乗るなら、俺だって明日から独立独歩で店構えてやるっての。)
 
 ……まぁ、ゲームはゲームなので楽しく経営者気分を味わうには適当なバランスとなっており、最高難易度では流石に苦労はするが、それ以外の難易度ならば多少の慣れでどうとでもなる調整度合いが初心者にも嬉しいところだろう。また、読み込みや処理速度もPS初期〜中期の作品としてはどちらかといえば良好の部類に属しており、寧ろ体感的にはPS2に舞台を移して以後の作品の方が悪いように感じてしまったりもする。
 
 また、どうでもいい隠し要素だが手動で商品補充をした際に手に入る「珍品」にて中々細かく面白い代物が仕込まれており、一生懸命手動で補充しては全種類コンプリートを頑張った記憶が印象深かったりする。確か、沖縄マップの出現条件だったっけか。