テイルズオブシンフォニア ラタトスクの騎士 「夢じゃないよね」

テイルズ オブ シンフォニア ラタトスクの騎士

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 第六章以降、怒涛の展開で一挙にクライマックスまで駆け抜ける事となった本作。
 正直、勢いはあるものの内容については薄いような気がしなくも無い。つか、時間こそ掛けたものの本編シナリオ量的には旧作より随分少ないしなぁ。
 
 と言う事で、第八章『永遠の絆』をさっくりクリア。ロイドにコアを奪われていないので、確認したEndはBadとTrueのみ。まぁNormalはTrueの下位互換らしいので大した問題ではないがな。尤も、普通にプレイしていれば初回からTrueに辿り着ける気もするが。そうそうマップを行ったり来たりしたり、雷に打たれまくったりするものではないだろうし。いやまぁ、ラスト前の一対ニのアレで勝ってしまう可能性はあるか。
 さて、漸くクリアした感想としては、冒頭でも書いた様に終盤の盛り上がりが薄いというか唐突過ぎて多少物足りない印象。例えて言うならば初代『スターオーシャン(SFC版)』に近いというか、もう少し引っ張ったり説明を加えたりしてくれれば盛り上がり方も違っただろうに。アリスやデクスのラストにしても、イベント全部追って来ていたとしても不自然で安易過ぎる展開と思えたし、ダンジョンの仕掛けが旧作や他のシリーズ作等と比した際に(殊、ラストダンジョンガ顕著だが)少々味気ないし、リヒターとの決戦前のやり取りにしても沸点低すぎて勢い良すぎる気がしなくも無い。あそこはダオスなりジエなり宜しく大演説打つシーンじゃないのかと。また、よく言えば王道設定になりえただろう人外主人公(型月風に言うならば『アラヤ』ではなく『ガイア』側に立つ主人公)の設定も、その説明不足によって所謂『厨ニ病』臭さが際立ってしまい、プレイしていて鼻に付いてしまう事も欠点となるだろう。仲魔絡みであったりバトルのシステムは上手く出来ていただけに、シナリオ面のボリューム不足や演出不足感は残念だと言わざるを得ない。臭かったり後付だったりその割には矛盾していたりするのはさておくとしても。
 全体的に今一つ感が漂う気が。どうせなら、Wiiで遊ぶシリーズみたくのPS2での追加要素を補完した完全版シンフォニアをリリースした方が多少は評価されたんじゃなかろうか。というか、シンフォニアバテン・カイトス1&2のWii版は(NGC版を持っている身としても)欲しいと言わざるを得ない。或いは「龍が如く」シリーズの様にそれまでの作品(本作の場合はシンフォニア旧作)の粗筋を纏めたDVDを特典に付けてみるとか、何らかの前作未体験の層へのフォローを行った方が誠実さをアピール出来た様な気がする。どうせ、シリーズファンはそんな事お構いなく買うだろうから、ここは購買層を広げる努力を行うべきだったのではなかろうか。
 
 全体的には同シリーズの中では凡作といったところだろうか。まぁ、値段分前後の価値はあるかもしれないが、強くお勧め出来ないとかそんな感じ。
 スピンオフ作品なのに、原作を知っていたり好きだったりする程に不満点が噴出しかねないのは問題だと思うんだぜ。
 ……サードパーティによるWiiでの続編やスピンオフ作品ってそんなのばっかりかよ。新作にしてもオプーナさんみたくネタ先行になっちまうし。