思い出の作品達 第十三回 「ドラゴンクエスト3 〜そして伝説へ〜」

ドラゴンクエストIII

ドラゴンクエストIII




 『さらば、母なるアリアハン
  暗黒の大魔王バラモスの野望を打ち砕くため、遂に四人の勇者が立ち上がった!
  全世界を揺さぶる、アレフガルドの謎とは何なのか!?
  触れたら最後、日本全土がハルマゲドン!!
  
  ドラゴンクエスト3〜そして伝説へ〜』
 なんてCMが入ったビデオテープがある訳だが、とりあえず日本全土が確かにハルマゲドンしてた様な気がする。何せ、ここまで社会現象になったゲームはこれと「スペースインベーダー」と「スーパーマリオブラザーズ」ぐらいしかあるまいて。
 
 さて、本作は有名過ぎるので一々説明するのもアレだが、言うまでも無くRPGである。前作・前々作から引き継いできた雄大な世界観、鳥山明によるコミカルなキャラクターデザインとすぎやまこういちによる勇壮な楽曲、進化しほぼ完成されたシステム、発売前・発売後の知名度と評価。どれをとっても一級品の紛れも無く大作であり名作と呼べる稀有な作品。
 転職システムの導入やフリーパーティ制の導入など『「ウィザードリィ」のシステムをぶっちゃけパクった上手く取り入れた点』や『「冒険の旅」「おおぞらをとぶ」「勇者の挑戦」など数々の名曲の存在』、或いは『前作・前々作から続く世界観を見事完結させた伏線回収の妙』や『父親の死を乗り越えて悪と戦い勝利し、伝説となる王道一直線なシナリオ』などが高く評価され、シリーズ中でも本作を以って最高傑作と評するプレイヤーも少なくない。俺自身もそうだし。
 尤も、今から見れば『オートターゲットが無い』『濁点半濁点が一文字、カタカナ使用不可』『保有アイテムが1人8個まで・預かり所は有料』など、まだまだ不満となる点は残っていたが、そういった不完成部分をも含めて絶妙のゲームバランスを構築している。
 
 どうでもいいことだが、個人的にはリアルタイム時にプレイした際は、ネクロゴンドの洞窟にて挫折を味わった事が印象深かったりする。DQの後半に位置づけられている長いダンジョンって、妙に難しくねぇか?ロンダルキアしかり。