思い出の作品達 七十一回 「イース4 Mask of The Sun」

イース4

イース4

 
 
 尤も忠実に日本ファルコムの「イース4」をゲーム化したと言われる作品。
 簡単な操作、王道なシナリオ、テンポの良いサウンド、そこそこなビジュアル……シリーズファンの誰もが『これは正当派なイースである』と認め、(トンデモシナリオなPCE版ではなく)本作こそが「イース4」であると言われている。しかしながら、あくまで正当派なイースを作っただけであり『SFCの市場において戦えるだけの作品を作ったか?』と問われれば疑問符を投げかけざるを得ない。謎解き要素においても、操作性においても、ゲームバランスにおいても、シナリオの質や量においても、グラフィックやサウンドの面においても、既に本作よりも何らかの部分/大半の部分において完成度の高い作品が散見されている訳で……この点において、シナリオに魔改造を加え/グラフィックにて美少女ゲーム並に拘り/人気声優を配してキャラクターに喋らせる等、本家からかなり逸脱しながらも当時のPCEの市場にあった作品をリリースしたハドソンに軍配をあげざるを得ないのではないか、と個人的には考えている……いやまぁ、作品としてはどっちもどっちだと思うけどさ。
 本作の結果を踏まえて、次作にあたる「イース5 失われた砂の都ケフィン」を本社開発/操作性の改善/新要素の導入などの期待出来る要素を詰め込んでリリースする訳だが……結果はまたその内。