思い出の作品達 九十回 「RPGツクール2」

RPGツクール2

RPGツクール2

 
 
 以前にも書いたが、本作のサンプルシナリオはお馬鹿な内容なれど結構遊べる代物だと思うのだよ。
 遊びながら本作の使用方法も学べるし、脚本も中々ショートストーリーとしては出来の良いコメディだと思うし。
 
 『DQやFFの様な面白いRPGを作成したい』『というより、俺の考えたストーリーの方が絶対面白い』というような痛い想像力の豊かな子供達へ向けて発売された本作。俺もしっかり購入していたりするが、(これも以前に書いたが)大概はマップ作成で力尽きて適当なオープニングと阿呆なバランスの能力な敵味方を並べて未完……という、多分当時各地で繰り広げられた例に洩れない使用方法で遊んでいるのかいないのかよく判らない事をしていた記憶がある。
 だが、今になって『初心者用RPGの作成ツールとして』見れば十分使用に耐えうる代物だと思わなくも無い。あくまで初心者用なのでシナリオやイベントの設置数は少ないが、そもそもそれらを使い尽くすほど長いストーリーや複雑なイベントを設置出来るような奴には本作は必要無かったりするし、パーツが西洋風な剣と魔法の世界(所謂ファンタジーもの)用しか用意されていない点も、当時の購買層にとって主流のRPGがその手の作品だったから十分需要に応えていると考えられる。自作画像や動画を使えない……等とのたまう人間はその後のシリーズでそういった要素を取り入れたが故の最大最悪の欠点『容量不足』を認識するべきだろう。
 
 以上の点からして、本作はバランスの良い可も不可も無い初心者向けツールだったと思う次第である。まぁ、それでも俺にとっては『アホシナリオの作成ツール』だとか『サンプルシナリオを改造して笑い転げる作品』といった阿呆な印象ばかりが残っていたりする訳だが。(昔からそんな事ばかりしていたのか、お前は。)
 
 ただ……ぶっちゃけ文字入力が面倒臭いんだよな。キーボードの何十分の一だよ、入力速度。