思い出の作品達 第百四十四回 「アークザラッド」
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アーク ザ ラッド | |
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ゆっくりプレイしても10時間強でクリア出来たりするのは正直酷過ぎる。
あくまで2有りきで考えないとやってられん。言うなれば「新・鬼ヶ島 前編」。
良くある王道な英雄譚かと思いきや、実は非常にイヤ展塗れな悲劇の物語。
……その序章部分のみが切り取られた作品。いや、1+2で総プレイ時間100時間超過の内のたった10時間だし。
いや『ここからが本番だろうがッ!』というところで本当にエンディングになるから困る。構図としてはまんま『俺たちの戦いはこれからだッ!(ご愛読、誠に有難うございました ○○先生の次回作にご期待ください)』だしなぁ。いやまぁ、だからといって完結編が反動で死ぬほど長かったのには閉口したけどさ。
さて、展開には突っ込みどころ満載な本作だが、終盤に至るまでの序盤の展開は中々に壮大な物語の始まりを予感させるモノがあるし、駆け足ながら徐々に揃っていく仲間の面々や中盤以降に明らかとなってゆく様々に仕組まれた陰謀の数々は、有り勝ちながらも心高鳴る内容だった様な気がしなくもない……結局のところ、本作だけで完結しなかったのが最大の問題なんだよなぁ。普通、続編有りきの○部作であっても、もう少し物語を整理して分散させて単一の作品毎でも十分に遊べる様に出すものだと思うんだが。(尤も、1と2をあのポイント以外で切るってのは難しいところだと思うけれども。)
そんな本作ではあるが、システムは結構練られている。(戦闘バランスやシステムの操作性や独自性においては、寧ろ2を上回る。)
レベル制+アクセサリ装備による能力ブーストという基本に各々完全に役割分担されたキャラクター性能、若干歯応えは無いがそれなりに楽しめる本編バトルや低レベルで挑めば結構楽しめる遺跡のダンジョン等々……低レベルでも高レベルでも、或いは適当な中途半端でも楽しめる調整ってのはライトユーザー向け大作RPGとして企画したのならばかなり高く評価出来るのではないだろうか。尤も、コンバートを前提にして隠しイベントやレアアイテムをしこたま仕込むのはどうかとも思わなくも無いが……しかも、2ってアイテム制限厳しいからコンバートしても結局要らなくなるの多いんだよなぁ。アイテム管理倉庫は別売りのアレ買わないと駄目だし……
PS初期においてSCEが本体牽引を狙って出した大作RPGであり、続編がミリオンヒットを飛ばした事からタイトルだけは知っている人も多いだろう。
また、かなりの数が出ており(恐らく)中古品化率の高いタイトルである事から、非常に廉価に入手する事が可能である。
そこそこにお勧め出来る作品なので、暇な時に手を出してみては如何だろうか。尤も2までプレイするならばじっくり腰を据える必要があるけれども。