シムシティ 「試行錯誤の上に」

シムシティー

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任天堂 1991-04-26
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おすすめ平均 star
star最高!!
star個性的で面白いが・・
starそれでも名作

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 大日本帝国ロシア帝国との間で緊張が高まりつつあり、綺羅星の如く輝きに満ちた英雄達(一部除く)やが強大なるロシアとの戦争に向けて準備を整えつつあり、後に伝説となる勝利を掴むべく東奔西走していた頃、多分アメリカ大陸のとある場所にて、これはこれで壮大なる野望を抱いて一人の市長が荒野へと降り立った事は知られていない。フィクションだから。
 市長は片手に「シムシティ」の攻略情報をもう片手に「とんかつおじさんの『シムシティ実況 〜目指せ均整都市〜』」を携えて、懐には$20,000を忍ばせ、傍らには助役のウィル・ライトを付き従えて誰一人居ない大地を見据えていた。彼の野望はこの地にメガロポリスを築き上げる事。目標は50万人、普通に考えれば無理である。どうやれば現在の価値に換算して6000万円弱で50万人の住民を抱える大都市を築けるのかという話である。頑張ってもちょっとした集落を作って終わるのがいいところとしか思えない。
 しかし、幸いな事にこの世界では$5000で1900年から原子力発電所を建設出来、$10000で空港が設立出来る酷いデフレが横行し続けており、$100もあれば土地が続く限り住宅地も商業施設も工場も誘致可能という為政者に都合の良過ぎる世界となっている。住宅地を誘致する額と警察署や消防署(の地域における中核的な施設、例えば大阪府警の様な代物?)を一年間維持するのが等価だというのは正直高いのか安いのか悩むところではある。まぁ、その辺りはゲームだからと言う事で目を瞑るべきだろう……しかし、何故に特殊相対性理論が発表される前に原子力発電所が実用化されているんだこの世界。(尤も、ツッコミが多かったのか、以降の続編では建物に関して時代による制限が加えられたりする事になる訳だが。)
 
 今回のプレイでは裏技禁止で均整都市を参考にし一部を改変した『マップNo.61を仕様』『開発初期から互い違いグリーンベルト配置による地価上昇を目論む』『中央地域に住宅地、周辺地域に商業地、辺縁地域に工業地を設置』『プレゼントは周辺地域に設置』『マップ右下は基本大工場団地』という戦略を立てて進んでいく事にした。仕様により本作における基本的な地価はマップ中央部分が高く辺縁地域はどうやっても低いままとなってしまう為、ある程度の地価が必要となる周辺地域にプレゼントを配置し、辺縁地域は地価を殆ど必要としない工業地でぐるりと囲む。ある程度以上の地価と治安が保たれていないと発展しない住宅地を中央に配置して発展させていくと言う基本に忠実なプレイスタイルを採る。警察署は12マス毎/消防署はプレゼント確保用のみ、空港と港はマップ右端中央下にある離れ小島に放置、学校や病院は貰うものを貰った後はキノコ野郎扱い、税率はスラム化防止の為になるべく下げない方針、といった辺りが特徴といえば特徴だろうか。尤も、これらの方針はメガロポリスを目指すならば抑えるべき基本でしかないのは言うまでも無いだろう。本気で60万人overの超大都市を築くつもりならば他にも色々と留意すべき点はあるし、復活防止による裏技を用いた100万人overの都市を目指す場合はそもそも手順と手間隙が凄まじく異なる訳だが、ここでは割愛する。
 
 さて、以上の方針で進んでいく。
 基本的には住:商:工を2:1:1の近似値になる様な配分で設置していき、要所要所で警察署を立てていき、時折地価の具合や発展の度合いに応じてプレゼントを用いて発展を促してやるだけのお手軽プレイだったりする。資金に困ったらセーブして放置したりとか、放置し過ぎて40万人都市が焼け野原になってしまっていたりだとか、配置ミスったりだとか、凡ミスや際どい失敗は結構積み重なっていたりしたのだが、どうにかこうにか数十年を掛けて案外あっさりとメガロポリス(50万人)へ至る事に成功する。
 
 初めてプレイしていたPC版の頃に至っては10万人すら危うかった自分が、十数年を経てメガロポリスを達成出来たのは実のところ結構感慨深かったり。
 一応、当初の目標は60万人だったのだが、先日も書いたように55万人強以降の停滞で足止めを喰らい続けており、本日の冒頭でも書いたように『メガロポリスに出来ただけで何か満足』したから、一旦はここまで。その内気が向いたらもう少し挑戦はしてみるつもり。