思い出の作品達 第百七十六回 「大航海時代IV PORTO ESTADO」
大航海時代IV ~PORTO ESTADO~ with パワーアップキット (説明扉付スリムパッケージ)
しかし、だからこそ続編が未だに据え置きなのが残念極まりない。
……online? 時間か大金を喰わせないと遊べないMMORPGが続編だとか、鼻で笑わせる。
さて、本作は大航海時代シリーズの4作目の作品である。作品毎に微妙に仕様や目的が異なる本シリーズだが、本作では世界各地の港を巡って経験を積み仲間を集め、交易品の売買を行って利潤を上げ市場を制し、徐々に艦隊の強化を行って並入る競合相手を駆逐し、七つの海を支配する為の『覇者の証』を集める事が目的となっている。イメージとしては太閤立志伝シリーズの商人プレイ+αに特化した作風、とでも理解しておけば良いだろうか。要は『リコエイションゲーム』という訳である。
ゲームとしては数人用意された主人公達を選び、各々用意された大枠シナリオに沿ってプレイしていく事になる訳だが、別段シナリオに従う必要など欠片も無く、適当にプレイしていても最終的に『覇者の証』を揃えられる様にはなっているロマサガ風フリーシナリオとなっている。故に作中で示されるヒント通りにプレイするもよし、有益な仲間やアイテムの入手を求めて地方の中心的な港を優先して巡るもよし、世界地図を埋めるべく辺境海域を巡って村落を探索するもよし、それらは全てプレイヤーの判断次第である。ただし、序盤は下手に市場を食い荒らして地域大勢力へ喧嘩を売るよりは僅かな市場参入に留めて航路を確保する程度に留め、なるべく多地域/多数の港を通した長距離三角貿易を行った方が経験も積み易いしリスクマネージメント的にもコストパフォーマンス的にも宜しいだろう。早くから他地方進出していけば途中、地域の変わり目(各地域における辺境)等にはブルーオーシャンが転がっていたりするので、そこを占有出来れば上納金が美味しいし。
尤も、ゲームとしては制覇系スタンドアロンSLGに有り勝ちな『プレイを進めていくと段々大味な展開になる』という現象は避け難く、ぶっちゃけ占有都市や地方艦隊を抱えられるようになれば、交易の旨みはなんぞ無きに等しかったり。まぁそれでも各勢力討伐であったり世界地図作成であったり、本編シナリオであったりと、それなりに楽しめる部分はあるけれども。
冒頭でも述べた様に、オンライン版にばかり感けて正統続編が10年経つ今尚出ていないのが惜しまれる作品。
この際、PCだろうが据え置き機だろうが携帯機だろうが構わないから、是非ともkoeiには続編を製作してもらいたいところだろうか。
……いやまぁ、本作にしたって今尚面白いんだが、レジストリ弄らないと強制フルスクリーンになるのも勘弁願いたいし、DirectXのバージョン古いから今やるとバグって起動時にWaveとCDのマスター音量が0にされたり、競合起こして起動しなかったりするし。