思い出の作品達 第六回 「ファミコンジャンプ2」

ファミコンジャンプII

ファミコンジャンプII




 とりあえず、前田・ターちゃん・悟空の三人を組ませておけばどうとでもなるゲーム。場合によっては両津も使える……まぁ、タルるーとと剣桃太郎は兎も角としても空条丈太郎のステータス設定した奴は歯ァ食いしばって一歩前へ出やがれ。尤も、もう少し開発開始が遅ければスタープラチナが最強過ぎる設定になったっぽいが。時期的にあと少しだったんだがなぁ、スタープラチナ・ザワールド。
 
 さて、本作はファミコン後期に発売された版権モノRPG。前作が『一体どの辺りの購買層を狙ったんだ?』と考え込みたくなるぐらいに時代を超えてキャラクター勢揃いな作品だったのに対して、本作では当時人気だったであろう七作品(「ドラゴンボール」「ジャングルの王者 ターちゃん」「こちら葛飾区亀有公園前派出所」「ろくでなしブルース」「ジョジョの奇妙な冒険」「まじかるタルるーと」「魁!男塾」)の主人公達が力を合わせてお題目を守って宇宙を救う壮大な物語。
 尤も、アンケート結果とコミックス売り上げの多寡によって主人公達の能力が決まったのかと疑いたくなるほどに格差が存在する主人公間の使い勝手の悪さや、結局ドラゴンボールさえ集めればどうとでもなるバランスブレイカー振りや、ストーリーが進むにつれて難易度が下がり続けるバランスの悪さ、と言うか二回は通してプレイした筈なのに後半の内容を忘れてしまうぐらいな印象の無いストーリーなど批判する点に溢れるにも関わらず、原作を知っていても居なくてもそこそこ遊べてしまうと言うある意味版権モノゲームの鏡とも呼べる作品。しかし原作ファンの半分は敵に回すっぽい。
 システム的にはフィールドや街・ダンジョン内での表現はUltimaからDQを経て一般化した見下ろし型視点のRPG、戦闘画面は『ランダムエンカウント方式でターン制な「トレジャーハンターG」』と言うか『コマンドが攻撃と必殺技とアイテムだけの「ライブ・ア・ライブ」』といった感じ。