「Bullet Butlers」
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麻婆、麻婆と連呼していたが、『歪み』と言うよりは『空』なのか兄貴。
どちらにせよ、変化球なラスボスではある。(いやまぁ、設定だけを都合良く抜き出して考えれば『行く道を違えた双子の兄弟が、同様に親から託された双つの銃をそれぞれ片手に……』となる訳で、有り勝ちそうな展開なんだけれども。)無論、ちゃんとここに至るまでの経緯をそこはかとなく散りばめた上での回想ではあるので、納得出来ない訳じゃないんだが。対照的に描いたつもりが、片方が煮え切らない部分があるのですっきりしないというのが妥当なところか。ちゃんと対照的になってない感が漂うというか。対照的なのに、噛み合ってないというか。そんなところか。
最終決戦、リック側より。
あ〜、結局多少は違えども麻婆神父の同類だったのか兄貴。もう少しそこは捻って貰いたかった、残念。
というか、何か違う感の正体はこれか。執事同士の、対照的な二人の対決じゃなかったってのが問題なのか。
どうせなら、執事としてあるべき姿を貫き通していれば筋も通ったのに、最後の最後で『実は愉しんでました〜』とか回想されても。
これなら、『何か違うけど、主の望みを叶えるのが執事っしょ?』と目的と手段の双方で暴走してくれた方が良かったなぁ。
最終決戦、セルマ側より。
駄目だ、レイスがちゃんと悪役し過ぎていて楽しい。
好き放題に戦って、己の衝動が趣くままに戦って、最後は綺麗に散っていく。
……まぁ、悲劇的な要素を取り除いてリックをセルマにしただけで、雪ルートの焼き直しな部分は否めないが。
あ、どうでもいいがここで邪王炎殺剣を持ってきたのは上手いかも。
放出→集中の発想のプロセスとか、相手の能力を上回る為の火力を求めるとか、確かにシチュエーションは似てなくも無いし。
最終決戦最終幕より。
だから、挿入歌使うのは卑怯だ、卑怯過ぎる。畜生、燃えろってのか。燃えろってのかよ。
嗚呼、乗ってやる。載せられてやるよ畜生!畜生!!畜生!!! 格好良過ぎすんだよボケェ!!
なるほど、戦友にして宿敵、勝ち残った相手に塩を送るその生き様。どこまで一本筋の通った悪友だよ、全く。
どうでもいいが、ベイルの立ち絵を見て思わず光念輝義と脳内で比較してみたのは俺だけだろうか。
引き続いてのラストバウトより。
綺麗に決まって締められる……何と言うか、暴走しまくっていた割にはあっさり死ぬよなぁこいつも。
何というか、悪役として立ち位置がブレているんだよなぁ。リックの兄/物語の中核を担い締めを任された悪役の間をブレまくり。
まぁ、ここで判らないほどブレまくったらにゃる様になるし、『そういう人物』として意図的に描かれている節があるのも事実。
どうでもいいが、ここに至って兄貴死に際の一枚絵の片方、使いまわし……物語の最後を締める悪役の割には扱い軽くねぇか?
どうせならヴァレリアルートのとは違ったのを準備しとくべきじゃなかろうか。ADVゲーム的には。
エンディング。
ここぞとばかりに力入ってるなぁ。まぁ、綺麗で愉快な後日談を描く伏線まできっちり張ってたしな本ルート。
物語の締めとしてはいいんじゃないだろうか、こう言っては何だが、厄介なのは全部片付いてさしあたって全員生存ルートな訳だしな(ヴァレリアルートではシドは改心してないしレイスほったらかし、雪ルートではギュスターヴほったらかしでガラがちとやばい。)ここまで微妙に消化不良なEndばかりだった分、Happy Endとしては妥当なところではある。
さて、漸くコンプリート完了だ。長かったなぁ。
尤も、長く楽しめたとも言えるが。