サンサーラ ナーガ2

 1は未プレイ、だけど2も未クリア。どうでもいいが、1と2はストーリー上の接点は余り無いらしい。詳しくは知らんが。
……それで、どうやって批評をぶちかますつもりなのかと突っ込まれそうだが、その意見は却下しておく。無理なのは承知の上、弟が足元(俺の部屋の足元と言うか、PCモニターの下にゲーム専用機と化したTVが据え付けられている)でちまちまプレイしているのをちらっと見ていて、『これは名作だ!感動した!』とか何とか思ってしまったのだがら、仕方が無い。
 ゲームの(ある意味正しいが、かなり間違った)粗筋は『ある新米竜使いが所属するギルドに背いて逃げ出した幼馴染のお姉さんを追いかけていく』というもの。プレイヤーキャラクターはこの竜使い(男女選択可能)となる。仲間としては『主人公が見つけられた時(主人公は生まれて間もない頃に竜苑=スタート地点の傍に捨てられていた孤児)に抱えていた卵から生まれた白竜』とその子供たちとなる。スタート地点から仲間になっているのは白竜のみで、子供たちについては第二階層での出産→育児イベント以後使用可能になる。
 第二階層といったが、このゲームでは世界が八階層あり、順を追って世界を昇って行くことになっている。尚、階層移動を行うと前の階層への移動は不可能になるため、移動する前にアイテムやイベントなどの取りこぼしが無いようにしないと後々苦労や後悔する事になるので注意。因みに、この『階層を移動した後、元の階層へ戻る事が出来ない』ことについての理由が冒険中に語られるのだが、それはやってみてのお楽しみという奴だろう。
 そう言えば、RPGに付き物の経験値やお金についてだが、実はこのゲームでは敵を倒しても大概の場合お金を手に入れることは出来ない。例外的に人型の敵を倒した時のみお金を落とすものの大概の敵は戦闘終了時に「えもの」として手に入れることが出来る。これを売却してお金を手に入れる、といった手順になっている。また、この「えもの」は竜たちに食べさせる事で彼らのHP/MPを回復させる事も出来るので、換金専用アイテムというわけでも無い。次に経験値だが、実はこのシリーズ『主人公が経験値を獲得しない』といった一風変わったシステムが採用されている。経験値を獲得してレベルアップするのは竜たちだけで、主人公は戦闘を幾ら繰り返しても成長しない。『じゃあ全く成長しないのか』と言うわけではなく、前述した階層移動を行う度に一定の能力値へと成長するようになっている。このシステムの所為で中盤から後半にかけて(と言うか最後まで)主人公の弱体化が激しく、アイテム係に落ちぶれるのが、何となく物悲しかったりする。尤も、この主人公でも使いようによってはかなり強力な攻撃が出来たりもする。
 さて、この一風変わったシステムと脱力系イラストに彩られたこのゲームだが、シナリオだけはかなりシリアスな内容である。特に後半、殊ラスボス直前→エンディングへの流れは結構感動するものがあった。ネタバレしてしまうと感動が半減するためここには記さないが『そういった演出があるのか、やられた……』といった印象を受けた。と言ってもタイトルから推測出来るのかも知れんが……
 長くなってしまったが、個人的にこれだけの文章量を使ってでも紹介したい名作だと思っている。バランス的に丁度良いSFC版と入手と難易度が易しいGBA版があるので、気が向いたら一度プレイしてみる事をお勧めする。


 追記として、蛇足だがこのゲームの裏技を紹介しておこう。

  • デバッグモード
    • ニューゲームで主人公を命名する際に、男の子ならダップ・女の子ならパメラとするとデバッグモードでスタートする。以下がデバッグモードでの特典である。
      • アイテム・えものを各種所持
      • Aボタン押しながらで障害物越え・Bボタン押しながらで倍速の移動が可能
      • 戦闘中Lで勝利・Rで逃亡して戦闘の強制終了が可能
      • スタートボタンでマップ番号の変更が可能
      • 2コンのXで階層の変更が可能

 ……使ったらゲームバランス/シナリオの崩壊間違い無しなので、なるべく使用しない方が吉……というか、デバッグモードって出荷する時点でフラグを潰しておくのが普通じゃないのか、Victorさん……