ドラゴンクエスト6 幻の大地 『安心して楽しめる、意外性の無い作品』
正直、半ば満足半ば期待外れといった按配。
良くも悪くもDS版というかPS版4以降で培われたシステムを丸々踏襲し、バランス面でいつものDQリメイク修正を施し、一部設定ミスを修正した作品。
仲魔システムをスライム集めの導入と引き換えに撤廃した事により、一部攻略難度に変化があるものの、引換券は引換券だし『ムドー戦がピーク』なのも相変わらず。
会話システムの導入などによって、幾分説明不足が補われた部分はあるけれども、やはりシナリオの唐突感はまだまだ補えていない。基本的に中盤から終盤が駆け足過ぎる。
というか、下手に序盤が充実している分、中盤の自分探し(しながら各国でお使いイベントをこなし、伝説の武具を集めつつ魔王達をヌッコロガしていく)部分が薄味に感じてしまうのかもしれない。
自分でも上手く表現出来ないが、『序盤と終盤がSFC以降な作りなのに反して、中盤がFCテイストな感じ』だからか、何かしっくりこないのかもしれない。
当時から言われ続けているけれども『ムドーを倒した後、何をしていいのかよく判らない』んだよな。いや、勿論シナリオ上は『主人公の半身を探して合体しよう』って目的は提示されているのだけれども、そこから『世界を救う勇者』に至るプロセスが他作品に比べて薄い気がする。まぁ、序盤に精霊ルビスの啓示を受けていたりと、特別な存在であるというアピールは作中でなされているのだけれども、それにした所でムドーを倒すまでに2度あるだけだし。1や2が『勇者ロトの末裔として悪を倒す』、3や5の『父親の遺志を受け継ぐ』、4の『故郷を滅ぼされた復讐』といった『世界を救う為の動機付け』が本作だと弱いんだよなぁ。いやまぁ、極端な話として今更後付設定で『レイドック王家が勇者の血族だった』とか何とかやられても、賛否両論なのかもしれないけどさ。
無論、ゲームとして駄作であるとか、駄リメイクされているとか、そういう事は一切無い。いや、相変わらずなリメイクでのバランス調整には異論があるかもしれないが、アレは今更言っても仕方が無い。DQのリメイクで難易度が下がるのはもはや常識レベルの事象だし。
因みに、現在引換券を獲得したところまでプレイ。相変わらずな引換券のステータスが憐れでならなかったりする。
せめて、ドランゴに勝てる能力値+職業経験値ぐらいくれてやってもバチは当たらないと思うのだが。クリア前にドラゴンってだけでドランゴには存在価値ある訳だし。
ドラゴンクエストVI 幻の大地