思い出の作品達 第百三十八回 「ロックマンDASH 鋼の冒険心」

ロックマンDASH / ロックマンDASH PlayStation the Best for Family / ロックマンDASH 鋼の冒険心

ロックマンDASH PlayStation the Best for Family
ロックマンDASH PlayStation the Best for Family
カプコン 1999-05-04
売り上げランキング : 8948

おすすめ平均 star
star大冒険に出かけよう!!
star気楽に、楽しもう。
star新しいロックマンの世界

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
 これなんて「天空の城 ラピュタ」?
 いや、主人公に田中真弓/ヒロインによこざわけい子を配役して、
 飛空挺/飛行船を駆る空族っぽいのが出てきたりして、
 太古の遺産絡みのシナリオで本編が進行すると来たら、誰がどう考えてもラピュタです。本当に(ry
 (ついでに言えば「世界の大陸の大半が海に沈んだ」は「未来少年コナン」に因んでいるんだろうな、多分。)
 ……まぁ、良いオマージュだったと今でも思ってるけど。
 
 ジャンル・フリーランニングRPG、まぁ言ってしまえばTPS風ARPGな本作。
 キャラクターこそロックマンのそれを流用したデザイン・ネーミングとなっているが、中身としては全くの別物となっている。
 雰囲気も難易度も、それまでのロックマンシリーズからすればかなり「ヌルい」調整となっており、99年の発売から考えるとPS序盤〜中盤にて発生した「ライトユーザー」向け(或いは新たな児童層開拓向け)の風潮に合わせた新シリーズとして立ち上げようとしていたのでは無いか?と推測出来る。尤も、本作は続編の2とスピンアウトの「トロンにコブン」にて打ち切られている……イマイチ展開が広がらなかったからだろうか。その後GBAにてEXEシリーズがヒットを飛ばし、今尚続く一大シリーズに育ったのとは対照的な感じがしなくも無い。
 シナリオは、前述の通り劇場版アニメに有り勝ちな王道冒険活劇を想像していただければ概ね想像通りかと。
 好きな人は好きだろうが、合わない人にはむず痒く感じられるかもしれない。
 
 さて、本作は本編のみならずサブイベントやミニゲーム、或いは小ネタが多数準備されており、
 笑える様なモノから、完璧にこなすには多少の慣れを必要とするものまで様々。
 本編をクリアするだけならば別段こなす必要の無いのだが、これらの一部をこなす事によって凶悪過ぎる武器の素材を手に入れる事が出来たりする。
 まぁ、ぶっちゃけシャイニングレーザーの事なのだが……ラスボスすら瞬殺出来るからなぁコレ。
 
 ここまで書いていてふと思った。
 本作って、若しかするとメディアミックス的展開を狙っていたんじゃなかろうか、と。
 何だかんだで(比較して濃く為りがちor濃い)層を引き込み易いRPGというジャンル、往年の大ヒット作を髣髴とさせる世界観や配役、そして王道なシナリオ展開、様々な作中劇を比較的描き易いコミカルな登場人物たちや舞台……2クールぐらいでオリジナルな挿入話(「スレイヤーズ」で言うところのギャグ月間)を加えながら、上手い事アニメ化していれば、案外人気が出たんじゃなかろうか。
 尤も、現在大好評メディアミックス大成功しているEXEシリーズの様に、商売として旨みがある展開が出来たかと問われると、思いっきり首を傾げる所だが。(アニメ化なんざ、関連商品が売れて何ぼなところが大きいしな。)