「Bullet Butlers」

Bullet Butlers 初回限定版

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propeller 2007-07-27
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 いやぁ、本当にいいコンビだなエロ執事と馬鹿銃。
 何というか、『(色々と、様々な意味で)尖った女性に振り回される』という状況下でのシットコムを書かせたら定評があるよな、東出。熱血分と喜劇分、本筋と脇道の組み合わせが上手いとも言える。尤も、今までのところでは本作では脇道的な要素≒日常描写がやや弱めではある。笑いが足りん様な、まぁ舞台を「剣と魔法の世界」に、設定を「政争とテロリズム、野望と恩讐の坩堝」といった風な設定なので、どうしても前作に比べて日常描写がやりづらい部分は有るかもしれない。構造的な難点だな、これは。
 (前作の場合、非日常から日常へ至り→日常から非日常へ追いやられるという、物語におけるインタルードを設定するに丁度良い『学園パート』とでも言うべき物語の進行部分が存在したからなぁ。本作の場合、継承直前と第二の襲撃直後以外は、終襲われ襲われ襲って襲われるという血と硝煙と肉と骨と後ゾンビ的なモノが溢れるステキ空間だからなぁ。)
 
 つか、シリアスとコメディの移り変わりが激し過ぎてメリハリ利き過ぎなのが違和感の原因か。
 よもや、社長が襲われたり堂島の龍が格好良くキメていたりする後で、駄目コンビのやり取りを突っ込んでくるとはなぁ。
 しかし、どいつもこいつも声を揃えすぎだ。天丼っちゃ天丼だがな。
 
 そして、事態は最終局面へ。
 ……完璧に悪役側へ回りやがったなぁ、トミー。これは予想とずれてきた。
 その割にはしっかり兄弟対決は上手く据え置かれている物語の展開は見事。動機としても魅せ場としても、ここはやはりレイスとかち合せた方が美味しくあるしな。しかし、本作での兄貴の立ち位置ってアレか。マーボー神父か。いやまぁ、マスターテリオンでも彼でもいいんだが……『彼』は駄目だな、ヘタレだし。
 
 と言う事で、事態は三面対決へ。
 執事として覚醒し、父親超えを為さんとする渡良瀬雪。
 人として壊れ、執事として堕ちたアルフレッドを誅さんとするセルマ・フォルテンマイヤー。
 不死身の反英雄キール・スカイウォーカーへ挑むリック・アロースミス。
 ……複数展開の死闘は上手く描かないと燃え切らないからよした方がいいと思うんだがなぁ、と思いつつも確かにこれは燃えると肯定してみたり。どうでもいいが、お約束の展開をしっかり挟むライターのB級嗜好に脱帽。まぁ、確かにその台詞は生存フラグだわな。そして、唐突に目覚めて戦場へ向かおうとするヘルの存在。これは完璧にレイス死亡フラグだよなぁ。
 平行して対ガラ戦へ……何という厨性能な武器www ただ、ここで言及するべきは『そんな武器を出した』事ではなく『そんな武器を設定しても、燃えられる展開を、そして拮抗する相手を物語の中で描いた』という点だろう。事前に対レイス戦でガラが大活躍したのも、この場における伏線……上手過ぎだ。でも、万能ウェポン過ぎるよな。ぶっちゃけ。
 さて、対レイス戦。予想通りにレイスにとってのヘルこそがジークフリートにとっての菩提樹の葉、アキレスにとっての踵。ぶっちゃけ負けフラグだった。久々に予想的中だなぁ。いやまぁ、ここまで判り易い予想を外したら流石に駄目だろうけれどもだ。しかし、『歪まされた』悪役の美学を詰め込めるだけ詰め込んでるなぁ。
 最後に、対アルフレッド戦……アレ?やっぱり兄弟対決ここでやっちゃうのか。
 ・説得してみた
  しかもあっさりと。まぁ、本ルートでの最高潮は先のレイス戦だったから仕方が無いか。それにトミーだしな。(酷ぇ。)
  そしてエンディング……えっと、結局社長は悉く美味しいところを持っていかれるのですね。何だよこのガラEndはwww
  感動した、最後まで借り物の父親を貫き通したガラ・ラ・レッドウッドに感動した。
 ・躊躇無くぶっ放してみた。
  兄貴の意地を見せ付けられる展開、格好良いよトミー。寧ろサイトー。
  つか、九郎ちゃんは自重www何処までも熱血過ぎる。コイツを主人公にした方が良かったんじゃなかろうかと思えるぐらいに。
  そして、こんな状況下でもオチ役扱いなホープ。何か、名前を出すだけで和むなぁ。
  ……さて、エンディング。開幕の主役はシド、何か良い人だー。どうせセルマルートで大暴走してくれるんだろうけど。
  というか、こっちはこっちでエンディングの尺の半分はシドの後日談になってるんだが。
  まぁ、こっちはちゃんと(未来へと続く)幸せな結末を描いていたので、漸く『らしい』Endingを見れた感じ。
 
 さて、これで漸くセルマルートが開放。
 攻略サイトを見るに、長さといい選択肢といい、恐らく前2ルートの合計ぐらい盛り上がりそうな予感がする。
 ……前作以上にメインヒロイン優遇措置が強いなぁ。