ふと思ったこと

 最近、帰宅途中に時折ゲーセンへ立ち寄る事があったりする。
 ゲームセンターといっても、ショッピングモールの一角にあるゲームコーナーみたいな代物なのだが。
 まぁ、本屋に立ち寄るついでに覗いていただけなんだが。殆ど家族連れ(のガキ)向けの筐体機ばかりだし。流石にじゃんけん紛いのカードゲーム機に金を注ぎ込む気にはなれん。尤も、DQMバトルロードとかだと興味が無いではないんだが、如何せん常にガキが集まり続けているのでいい年をしてその集団に並ぶというのも如何なものだし……まぁ、時折俺よりも年を食っている様なオッサンが単独で紛れていたりするのはご愛嬌だが。
 
 とまぁ、適当に見物がてら覗いていた折に、ふとUFOキャッチャー式の景品ゲームが目に付いた。
 専門のゲームセンターでも良く見かける、大型景品を持ち上げて穴に落とす形式のゲームで、数回で取れればかなり市価を下回る投資で景品がゲット出来る感じのアレである。アクセだとかライターだとか、色々あるんだがその時目に付いたのはお菓子の大箱が景品となっている筐体だった。
 普通、この手のそれなりに値の張る景品ゲームってのは取れそうで取れない、というか絶対に取れない様に絶妙な力加減であったり配置になっているもので、アームの弱さや位置調整の巧みさに頭を抱える事が多い。俺とて普段ならば酔った勢いでもなければ金を使わない……のだが、ふと思い立って100円だけ挑戦してみた。
 
 十数分後、両手で抱えられるぐらいの景品の山をゲットした俺がいた。もうね、財布にあった100円玉使い尽くす勢い。
 いや、アームは強いし位置も適当だし排出口は大きいしと、取って下さいと言わんばかりの設定だったし……
 これは随分と穴場を見つけたと思い、暫くの間は間食に困らないなぁ……と思っていた。
 
 数日後、久し振りに覗いてみると対策練られていた。具体的にはアクリル板をずらされたり敷居板を付けられたりして排出口が狭くなってた。一見対策してなさげな筐体も合ったが、諦め半分で試してみるとしっかりアームの強さが段違いに弱体化してあった。(いやまぁ、こっちは俺の勘違いかもしれないが。)
 流石にお菓子の大箱を洗い浚い掻っ攫っていったのはやり過ぎたか。反省。