思い出の作品達 第百五十七回 「テイルズオブデスティニー」

テイルズ オブ デスティニー / テイルズオブデスティニー PlayStation the Best

テイルズ オブ デスティニー
テイルズ オブ デスティニー
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 SFC末期に発売され、局地的に人気を博していたシリーズが飛躍するきっかけとなった作品。
 PSへプラットホームを移したお陰で増加したデータ容量と処理能力を活かし、前作を超えるボリュームを誇る大作となっている。
 また、本作から有名アーティストとのタイアップが目立つ様になり、本作ではDEENの「夢であるように」がOPムービーを彩っている。
 他にも、前作以上に豪華な顔ぶれの声優陣を敵味方問わず揃えて物語の要所要所を的確に盛り上げたり、処理能力の向上のお陰で更に美麗になったリニアモーションバトルシステムの迫力であったり、SF要素を適度に加えた王道冒険譚なシナリオであったり、相変わらず胸の透くような桜庭サウンドであったりと、前作から本シリーズを知っていた人も、(それ以上に)本作からテイルズシリーズに触れた人も満足させる、PS時代を象徴するRPGの一つであると断言出来る作品。
 SFC末期として、異例のロットアップ後に再生産までされた伝説を持つ前作ファンの期待に応え、PSによって広げられた新たな購買層である『ライトユーザー』を引き付ける仕掛けも打ち、万全の体制で発売された本作。その後、今に至るまで続くシリーズの礎となった部分の大半は、ここで築かれたといっても過言では無いだろう。尤も、広く新規ユーザーを開拓する、といったフロンティアスピリッツは本作以降には少々見えなかったりするのは残念なところではあるが。いや、ある意味フロンティアスピリッツが見えなくも無いんだが、荒野を目指しているだけというか何と言うか。
 
 CD-ROMを採用していたPSへと舞台を移した事で、前作では収容し切れなかった様々な要素を余すところ無く収録出来たお陰で、Project I.G.による豪華アニメーションを用いたOPを始めとする動画演出や、パートボイスながら盛り上げたい場面にて豪華声優を用いる音声演出を挿入したりと、大容量といいつつも48M bitだった前作から遥かに増加した容量を用いた『次世代機』ならではの力押しの演出は、3Dを多用し以前までとの差別化を図ったFF7等と同様に、当時のRPGゲーマーに衝撃と感動と興奮を与えるものだったと言えるだろう。
 容量だけではなく、処理能力も併せて増加しているので戦闘シーンについても前述の様に演出面でかなりの強化が図られており、描画や入力反応といった部分においても大きく前作を上回る代物へと進化している。また、戦闘・成長の独自システムとして、本作のシナリオに関わる『ソーディアン』を用いた武器成長システムも、中々に興味深い代物だったりする。普通にプレイするだけなら何も考えず使い続けるだけで問題は無いのだが、装備者の入れ替えやディスクの入れ替えによって様々に戦術を構築する事が可能となっていたりする。いやまぁ、設定として微妙だったのかリメイク版では固定装備になったけどさ。
 また、豪華声優陣を配し膨大な容量を確保した事により、おまけ要素ながら“シナリオ進行度やPTの組み合わせに応じて、キャラクター同士の会話を楽しめる”『アクティブパーティウィンドウ』システムを搭載しており、フィールド画面にて一定時間操作を放置していると、状況に応じた会話から個性豊かな雑談まで様々にキャラクターの魅力を活かした会話を楽しむ事が出来る。以前にも触れたが、後のフェイスチャットシステムに繋がる要素であり、本シリーズの特徴である『キャラクター性』活かした中々に秀逸なアイデアであるだろう。好き嫌いは分かれる所ではあるだろうが。
 
 初回プレイで色々と取りこぼしをしてしまい、終盤で気付いて泣く泣く最初からプレイしなおしたのは良い思い出。
 当時はまだ周回プレイシステム導入して無かったからなぁ、テイルズ
 (ToD2以降だっけか?強くてニューゲームが標準搭載になったのって。)