思い出の作品達 八十四回 「ドラゴンクエスト1・2」

ドラゴンクエスト1・2

ドラゴンクエスト1・2

 
 
 FCにて伝説的な人気を博した「ドラゴンクエスト」の1と2を、SFCにて『粗筋はそのままに、細部や外観を大幅に』リメイクして発売させた作品。
 近年の作品に比べれば双方共にシナリオが短めなので、二本セットで丁度良い長さのRPGに仕上がっている。(まぁ世界設定も同一だし。)
 
 変更点としては、コマンド面が3以降+αのシステム準拠となっており1にのみ存在した「かいだん」「(これは4にもあったけど)とびら」等は全て便利ボタンに統一されている。その他のシステムも初期の煩わしさを省くお手軽/便利設計に変更されているため、ぶっちゃければ『ふっかつのじゅもんを写し間違える恐怖から開放された(けど、セーブが消える恐怖が追加された)』『装備コマンドが追加された(ので、1にてロト装備を手に入れた際に既存の武具を強制的に捨てずに済むようになった)』『アイテム所持数(装備を含めて)が10個に増加した(ので序盤におけるやくそう/どくけしそうの所持数が増え、生存率が上昇)』等、軽く流せる点から大きく難易度を変える点まで細かく変更されている。
 また、難易度といえば本作では『戦闘回数軽減(エンカウント率低下)、軽減分以上の拾得経験値の上昇』という以降のドラクエリメイクにおける基本的な思想が発現されており、原作に比べてレベル上げが格段に楽になっている。また、それに併せて2においては『敵呪文耐性の低下』『敵特殊攻撃の減少』等の変更がなされており、ついでに『べギラマの強化』『幾つかの武具の数値変更』『サマルトリア王子が幾つかの武器(ex:ロトの剣/光の剣)の装備可能化』辺りも変更されており、これによって原作では『ザオリクが使えるくせに誰よりも最初に死ぬ』『最強の武器が鉄の槍』『メガンテ要員』等とマリオにおけるルイージよりも酷い扱いを受けていたサマルトリア王子が激しく強化され、全体的な難易度が更に低下している。
 更に『FC時代のRPGを代表する難関ダンジョン』の代名詞とも言えるロンダルキアも、前述の敵弱体化に加えて『一度落ちた落とし穴の視覚表示(一度落ちると画面上に穴が開く)』という親切設計がなされたお陰で随分と楽に踏破出来る様になっている……楽なロンダルキアってのも味気が無いと思わなくないが。(そう考えると半ば偶然の産物とは言えどもFC時代の難易度設定は、かなり神懸かった代物だったとも思える。)
 
 詳しい内容はここでは省く、まぁどうせ大概の人間はプレイ済みだろうし。あぁ、そう言えばシナリオ面では2の冒頭がかなり大幅追加されていたりする。まぁ、追加分の内半分は海外版にて搭載されていた『ムーンブルク陥落〜瀕死の兵士の連絡』のオープニング劇なのだが。
 ……まだプレイしたことが無い人はかなりゲーム人生を損していると思われるので、FC版でもSFC版でもGBC版でも構わないから、一度はプレイする事をお薦めする。